2011.01.05 (Wed)
【つるかめ物語 邪ま篇01】
※劇中劇(?)パラレルであります。閲覧はお気をつけて!
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天地初発のころ、この星には荒ぶる御霊としてマグマの海を駆け、身をくねらせて咆哮しながら闘うものたちがあった。
それは炎の息を吐き、毒を撒き散らし、互いに喰らいあいながら極微と極大のあいだを行き来していた。
後の世において、地球の創世という観点から見た時、それらは具体的には、微惑星同士の衝突と、集合離散を繰り返すというかたちで顕現するものであった。
荒御霊として恐れられる龍神、龍王たち。
そのなかでも特に悪逆非道、暴虐の王と呼ばれる存在があった。鎌首を擡げた蛇(龍)のすがたを名に持つ、黒龍乙姫である。
名が体を現す通りの攻撃性は果てしなく、土がかたまり、海が湧き、その中にちいさくかぼそい無数の命が誕生し、ことわりがことわりとしての機能を果たし始めると、かの一柱【ルビ『一柱』→ひとはしら】は、この星を生んだ功労者のひとりでありながら、死と破壊を司る黒焔の具現体として恐れられ、忌み嫌われることとなった。
永劫の孤独…。
それはかの一柱をもいつしか蝕んだ。
傍若無人にふるまう乙姫は、八百万の神たちの中でますます孤立を深め―――。
ただひとり秋津島をはるかに眺める大海原の海溝に、棲処を定めて眠りについた。
***
雷鳴轟く嵐の中。
赤子を抱えた母親が、大勢に追われながら裸足で駆けていた。
「やだ、やだ、この子はわたしのだよ、わたさないよ、生贄だなんて!」
殺気立った村人たちに崖に追い詰められて、母親は獰猛に歯を剥いた。
見れば、相当に年若い。
豪雨にたっぷり水を含んで肌にはりついた着物は泥に塗れ、怯えと怒りに打ち震えた姿は、地の底から這い出た幽鬼の様に不吉だった。
その、わが子を守ろうとする決死の様子が、頑是無い【ルビ『頑是無』→がんぜな】赤子を生贄にするということについて、村人たちが当然抱くであろう躊躇いを払拭させてしまっていた。
「辛抱しろ、カナエ。もうひと月も雨がやまん、これ以上続くと村が餓える。病も流行る。雨やらいの儀式は執り行わねばならんのだ」
「黙れ、あたしの子を贄にしなくちゃならないなら、こんな村、みんな餓えて死んでしまえばいいんだ!」
腰を落として、じりじりと包囲する村人たちの隙をうかがいながら、カナエと呼ばれた母親は毒づいた。
村人たちが口々に罵声をのぼせる。
怒りと絶望にくまどられた目がせわしなく動き、活路を見出せず押されるままに後ずさり、進退窮まった、と判断した彼女は、涙で濡れた目に覚悟を浮かべた。
「カナエ!!」
彼女は、かかってくる村人をやりすごし、ひと際轟く雷鳴を背景に、腕の中で母を信じきって剛毅に眠るわが子をきつく抱きしめ、諸共に崖から海に身を躍らせた。
(………)
そのやり取りを、海底から眺める大いなる存在があった。
本来悪神である『彼』のエゴイズムは、村人のそれを理解するに易い。
しかし何故か彼はその時、普段であれば一顧だにしないであろう母子に興味を抱いた。
海溝に横たわる巨躯を蠢動させて、海中を落ちてくる母子を誘う。
瀕死の母親は、嵐の海に揉まれながらも赤子を離そうとはしなかった。
女には、何とか子を助けたい欲望と、生への執着と、渇望が満ちていて、彼にもその激しさだけは少し理解できた。
彼は、次に女が抱える赤子を覗き込んだ。
赤子は、母諸共海に飛び込んだ衝撃で、意識を失っているようだった。
海の民らしい機転で、母が用意したと思しき革の浮き袋の空気を咥えさせられてはいたが、その健気な努力もむなしく、赤子の命はまもなく尽きてしまうだろうと思われた。
その時。
赤子はまるで彼の気配を感じたかのように、ゆっくりと目をあけた。
人ならぬ存在の彼と、子は邂逅した。
そして………。
翌朝、前日まで降り続いた雨が嘘のように止み、どこか後ろめたい喜びに満ちた村人達は、晴れ上がった青空の下、大海原を望んだ波打ち際で、自身と同じ大きさの亀にしがみつき、安らかに眠る赤子を見つけた。
赤子は娘であったが、その有り得ない生還から、海神【ルビ『海神』→わだつみ】に見込まれた忌み子として、人の世のつがいの外にあるものとして、本来の性とは逆の呼び名に、村人たちに待ち望んだ太陽を与えた子という意味を込め、与太郎と名づけられた。
与太郎は里親にと名乗り出た村人の元で乳も飲まずに生きた。乳母役が乳をふくませようと抱きあげても頑として口をひらかず、見つかった時共にいた亀の背にしがみつき、ただ昏々と眠るばかりであった。
不思議に思った里親がある夜、夜具の中を覗くと、与太郎と亀の姿は何処にもなかった。
青くなった里親は、外から赤子をあやすかそかな声と、それに応える与太郎の笑い声を聞いた。すわ子取りかと慌てたふたりが戸に手をかけ外に飛び出しても、その姿は見当たらず…。
翌朝、何事もなかったかのように寝床で眠る与太郎と亀は、里親たちの心胆を寒からしめた。
そうしたことが毎夜続くうち、与太郎は里親はもとより村人たちから気味悪がられ、さりとて捨てるもならない厄介なお荷物として、村はずれの占い婆に預けられる事になった。
物心つくころに占い婆が死ぬと、与太郎はひとりになった。
ひとりのまま、十六年の歳月が流れた。
きんのーはきてくれてアリが糖ネ。
ちゃんと見たのに即レスできず忸怩たる心境ですた。
しかし、ユーもおいどんになんぞ下されるとは……!!!
まさに、正月と正月が一緒にきたかのようなブタログなわけですな!?
イヤッホオオオオオウウウウウウ(←クルクルまわるブタ)
…って
>携帯からどうやって
ちょ…!!!!!!!!!! wwwww
てめっちオデを弄んだな!?!?!?!
ちょっと舞ってて!!!
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つる×おがは、豚様に捧げに来まする~っ!!!!勿論キョコも♪色付けてっ!!(服着用でヌルいですが)
…………携帯からどうやってお捧げしよう…………?